暦注下段

  • 天赦日(てんしゃにち/てんしゃび)

    百神が天に昇り、天が万物の罪を赦(ゆる)す日とされ、最上の大吉日である。
  • 神吉日(かみよしにち/かみよしび)

    神事に関すること、すなわち神社に詣でること、祭礼、祖先を祀ることに吉とされる。不浄事には凶である。
  • 大明日(だいみょうにち)

    天地が開通して、隅々まで太陽の日が照る日という意味であり、全ての吉事・善事に用いて大吉である。特に建築・移転・旅行に良いとされる。
  • 鬼宿日(きしゅくび)

    婚礼のみ凶。他の事は全て吉。
  • 天恩日(てんおんにち)

    天の恩恵を受ける日で、吉事に用いて大吉であるが、凶事に用いてはならないとされる。
  • 母倉日(ぼそうにち)

    母が子を育てるように天が人間を慈しむ日という意味で、「七箇の善日」の一つである。何事にも吉で、特に婚姻は大吉とされる。また、普請・造作も吉である。
  • 月徳日(つきとくにち/がっとくにち)

    家の増改築など土に関わる行いに吉とされる。
  • 受死日(じゅしにち/じゅしび)

    黒日ともいう。この日は最悪の大凶日とされ、この日には他の暦注は一切見る必要がないという。この日に病を患えば必ず死ぬとまで言われる。病気見舞い、服薬、針灸、旅行が特に凶とされているが、葬式だけは差し支えないとしている。
  • 十死日(じゅうしにち)

    受死日(黒日)の次に凶日とされ、全てのことに凶とされる。ただし、受死日と違い、葬式も差し支えありとしている。
  • 五墓日(ごむにち)

    五墓とは五つの墓のことであり、十二支の丑・辰・未・戌が土性なので、これら5つの干支の日を五墓日としている。五墓日はいずれも凶日で、家作りは構わないが、動土・地固め・葬式・墓作り・種まき(播種)・旅行・祈祷などは凶とされる。その名前から、この日にこれらのこと(特に葬式)を行うと、墓を5つ並べる(5人が死ぬ)ことになるとも言われている。
  • 帰忌日(きこにち/きしにち/きこび/きこじつ/きいみび)

    天棓星(てんぼうせい:りゅう座のβ,γ,ζ,ν星)の精である。この帰忌が地上に降りて来て、人家の門の前で家人が帰って来るのを妨害するとされる日が帰忌日である。
  • 血忌日(ちいみにち/ちいみび/ちこにち)

    梗河星(うしかい座のρ,σ,ε星)の精で、中国ではこの3つの星を「殺忌」「日忌」「血忌」と呼んで、殺伐の気を司るとしていた。この日は血を見ることが凶で、特に鍼灸、刑戮(死刑執行)、狩猟などが凶とされる。
  • 重日(じゅうにち)

    この日に行ったことは重なって起るとされ、吉事には吉で、凶事には凶とされる。但し、婚礼は再婚に繋がるので良くないとされる。また月と日の数字が同じ日も重日といわれる。
  • 復日(ふくにち/ぶくび)

    この日に吉事を行えば吉が重なり、凶事を行えば凶が重なるとされる。但し、婚礼は再婚に繋がるので凶である。
  • 天火日(てんかにち/てんかび)

    棟上げ、屋根葺きなどをすると、必ず火災があるとされている。また、家屋の修理や移徙(わたまし:貴人の転居)に凶とされる。
  • 地火日(ぢかにち/ちかび)

    動土・定礎・柱建て・井戸掘り・種まき・築墓・葬式などが凶とされる。
  • 凶会日(くえにち/くえび)

    陰陽二気の調和がうまく行かず、万事に忌むべき日で、この日に吉事を行うことは凶とされている。
  • 往亡日(おうもうにち)

    昔はこの日に軍を進めることや遠行が忌まれた。また、拝官・移転・婚礼などが凶となる。
  • 大禍日(たいかにち)

    三箇の悪日の中でも最も悪い日とされている。口舌は慎み、家の修理、門戸の建造、船旅、葬送は厳しく忌むべし、とされている。
  • 狼藉日(ろうしゃくにち)

    万事に凶とされる。この日取りは天火日と全く同じである。この日を犯すと、百事皆失敗すると言われる。
  • 滅門日(めつもんにち)

    万事に凶で、この日を犯すと、「滅門」の字の通り、一家一門を亡ぼすと言われている。
  • 時下食(ときげじき)

    流星の一種である天狗星(てんこうせい)の精が食事のために下界に下りて来る時間である。この時に人間が食事をすると、食物の栄養が全て天狗星の精に吸い取られてしまうとされ、その残りを食べると災いがあるという。また、この時間には食事の他、種まきや俵を開けること、沐浴、草木を植えることも凶とされる。
  • 歳下食(さいげじき)

    流星の一種である天狗星(てんこうせい)の精が食事のために下界に下りて来る日であるが、時下食とは異り、歳下食は時間に関係がない。歳下食は軽い凶日とされ、他の暦注に吉日があれば、歳下食は忌む必要がない。ただし、他の凶日と重なると、より重くなる。この日は、大食・大酒を慎む日とされる。また、時下食と同じく、種まきや俵を開けること、草木を植えることも凶とされる。
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